『貧困報道を「トンデモ解釈」する困った人たち』という記事を読んだ
では本当に、どうすれば……。結局、無能な僕には答えが出ないから、無力感や徒労感にさいなまれつつも代わり映えのしない「かわいそうバイアス」という芸風で記事を描き続けている。今もって「どう報道すべきか」に答えは出ないが、この問題は「こうあるべきです」と正解を提示するのはジャーナリストの先生様のお仕事で、僕は多くの人に論考してもらい、思索を深めていくことのほうが大事にも感じているからだ。記事の終盤、鈴木さんはこうおっしゃっています。
10歳くらいのときに死にたかった話
誰もまだ自殺者自身の心理をありのままに書いたものはない。それは自殺者の自尊心や或は彼自身に対する心理的興味の不足によるものであらう。僕は君に送る最後の手紙の中に、はつきりこの心理を伝へたいと思つてゐる。尤もつとも僕の自殺する動機は特に君に伝へずとも善いい。レニエは彼の短篇の中に或自殺者を描いてゐる。この短篇の主人公は何の為に自殺するかを彼自身も知つてゐない。君は新聞の三面記事などに生活難とか、病苦とか、或は又精神的苦痛とか、いろいろの自殺の動機を発見するであらう。しかし僕の経験によれば、それは動機の全部ではない。のみならず大抵は動機に至る道程を示してゐるだけである。自殺者は大抵レニエの描いたやうに何の為に自殺するかを知らないであらう。それは我々の行為するやうに複雑な動機を含んでゐる。が、少くとも僕の場合は唯ぼんやりした不安である。何か僕の将来に対する唯ぼんやりした不安である。君は或は僕の言葉を信用することは出来ないであらう。しかし十年間の僕の経験は僕に近い人々の僕に近い境遇にゐない限り、僕の言葉は風の中の歌のやうに消えることを教へてゐる。従つて僕は君を咎とがめない。……(芥川龍之介 或旧友へ送る手記)
秘書検定2級 解答速報をもとに自己採点してみた
生まれた時から好きなもの2つと今までの人生
第109回 秘書検定2級試験を受けてきました
昨日、秘書検定2級の試験を受けてきました。
聴き流してるだけじゃ意味がない! Podcastを使って通勤中にできる英語勉強法4つ
(盛大なブーメラン)
通勤・通学時間中にPodcastを聴いて英語の勉強をしてる人は多いと思います。
1.再生速度を1.5倍にする
一番手っ取り早い方法ですね。
最初は難しく感じた英語のニュースも、毎日聴き続けていれば速さに慣れてなんとなく聴き取れるようになってきます。でも、慣れてからもそれを続けていては意味がない。
そこで、速度を1.5倍にしてみると、あら不思議。ゆっくりで簡単なものも、ボタン一つで難易度がUPします。大体わかるレベルのものを聴き続けていても意味がありません!耳に負荷をかけましょう!!
1.5倍速でまた慣れてしまったら、今度は2倍にすればオッケー。2倍速の英語のニュースを聴いて内容がちゃんとわかるレベルになったら、もうだいたい怖いものはないはず!
また、速度をあげることで、短時間でいろいろなPodcastを聴けるという利点もあります。たくさんPodcastを登録している方や、ざーっとでいいからたくさんの情報に触れたいという方にもおすすめです。
2.シャドウイングをする
知っている人は知っている英語学習法、「シャドウイング」。大学受験の際にやった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
シャドウイング - ハイキャリア - 英語の勉強
www.hicareer.jp/english/shadow/
つまり、スクリプトなどを見ず、聴こえた音声をほぼ同時に、そのまま口に出してみるということです。
電車の中でやると小さい声でも周りの人に迷惑だったり恥ずかしかったりするので、乗り換えで歩いているときなど、ちょっとがやがやしているところでやるのがおすすめ。電車の中でやる場合は声を出さず、口だけ動かしてみてもよいかもしれません。効果が半減するかもしれませんが。あとは、人気のない帰り道でやるとたまにすれ違う人に変な目で見られますが、痴漢対策にはなるかも!(笑)
ここで上手に発音できなかった部分は何度も聴いてみることが大切。単語や熟語の意味がわかっているつもりでもよくわかっていない可能性もあるので、辞書を使って調べる。
ちなみに、スクリプトを見ながらするシャドウイングは、オーバーラッピングという別の名前があるそうです。シャドウイングが難しい場合はこちらから始めてみるのもおすすめ。
6/21 追記
Facebookにコメントしてくれた英語教育業界で働く方から「シャドウイングは正しい発音や文の意味ががわかっていないままやると殆ど効果がない」との情報を得ました!シャドウイングは意味がわかるレベルの音源でやりましょう!!
3.日本語に翻訳してみる
シャドウイングの応用版?です。
ワンフレーズ聴こえるたびに停止ボタンを押して、日本語にしてみる。メモ帳アプリに書いていく。何を言っていたか忘れてしまったら、繰り返し聴く。わからない単語はネットや辞書アプリで検索。
やってみるとわかりますが、これが思った以上に疲れます……特にニュースはとても難しいので、まずは学習者用の短くてゆっくりのPodcastから始めてみるといいかもしれません。
シャドウイングの場合、よくわからなくても発音できてしまえばそのまま流してしまいがちですが、翻訳となると意味のわからない単語はどうしても調べないと日本語にできません。なので、語彙力アップ効果が期待できます。また、日本語でうまく表現する力も副産物的にアップします。
それに、一本のPodcastを最初から最後まで完璧に理解できた!という自信がつくと、モチベーションにつながります。
4.同じものを何度も聴いてみる
だいたい1エピソード1回聴いたら消してしまう、という方も多いのでは。でもそれって再生済みにして満足してるだけではないでしょうか?特に長くて複雑なものは、1回聴いても本当はよくわかっていないことも多いはず。かといって全部翻訳するのも、シャドウイングするのも面倒……
そんな場合は、単純に複数回聴くだけでも良いと思います。
複数回聴くことで、だんだん何と言っているのかわかってきます。英検なんかも、リスニングは複数回再生してくれたりしますよね。1回聴いてわからないものも、2回、3回と聴いていけば、結構わかってくるものです。
職場の行き・帰り、家で夕飯を食べているとき、お風呂に入っているとき(水濡れには十分注意してください)、寝る前に1回ずつ聴けば、5回も聴けます。それでもわからないところは、本当にわからないところなので調べてみるとよいと思います。
番外:背景知識を調べる
シャドウイングや翻訳ができてもなんとなく内容がよくわからない原因は、実は背景知識が不足しているからだったりします。
プロの通訳者でも、背景知識が全くないことに関しては通訳するのが難しいので、事前にしっかりと予習をしてから通訳に臨むそうです。
ニュースのPodcastを聴いていてわからなくても、ネットで調べてどういった内容なのかを理解すると、途端に聴き取れるようになることがあります。
英語でニュースを読めればベストですが、わからない場合は日本の新聞社や通信社のサイト、Wikipediaなどを駆使して背景を理解するのもよいと思います。
それに、英検1級などの受験を考えている場合、時事問題に関して意見を述べるパートがありますので、こうしてこまめにニュースなどについて調べることがよい対策になります。
毎日の通勤は、馬鹿にできません。片道1時間として、1日往復2時間、1カ月20日働くとすれば、40時間も勉強できちゃいます。語学の勉強はコツコツ積み重ねていくしかありません。
私も電車の中でぼーっとしたり寝てばっかりでなく、これからも頑張っていきたいと思います……(ブーメランが刺さりまくって瀕死)
フロリダの事件をとおして考えたこと
先日フロリダでひどい銃乱射事件が起きましたね。
犠牲になった方のご冥福を、心からお祈りしております。
無知なりにいろいろなことを考えたので、この事件について何か書きたいと思いました。
ちょっとデリケートすぎる話題なので書くかどうか迷いましたが、事件それ自体というよりは、このことを通して経験したことについて書いてみます。
最近この事件とは全然別で、友達とLGBTについて話す機会がありました。きっかけはなんだったか忘れちゃいましたが。
意見が食い違うことがあって、大激論になりました。
そのとき話していたのは、「性的指向は生まれつきのものなのか、それとも人生のどこかの段階で自覚し、選択するものなのか」というような話でした。
私は性的指向はある程度生まれつきのものだと思ってました。ヘテロセクシャルの私が男性にしか恋心を抱かないのと同じように。そういう風に生まれた、それだけ。気づいたらそうだった。
それに対して友人の意見は、
性的指向は「生まれつき」である、という考え方は、性的指向に関連する遺伝子だとか何らかの生物学的要因があるということを示唆するのではないか。出生前診断でLGBTの可能性のある子供を堕胎する親が出てきたり、差別につながる考え方ではないか。
それに、思春期以降や、大人になってから自分がLGBTであることを自覚した人たちは「生まれつき」だと断定できないのではないか。社会的な要因もあったりすると思うので、それを「選びとっている」というふうには言えないのか。その選択を尊重するべきではないのか。
というようなことを言ってました。
両方とも当事者ではないうえ、LGBTの知り合いもほとんどいないので、的外れな議論だったかもしれません。二者択一で簡単に語れることでもないのもわかっています。人によっても違うでしょう。
とにかく、無知な私たちはその時点で自分が知っていること、経験したことをベースに、意見を言い合いました。
わからないことが出てきたらググってみたりもしつつ、半ばけんか腰で、歩きながら話し続ける私たち。
結局その日は決着がつかず、お互いに「君の意見は理解するけど、賛成はしない」という状態で別れました。
賛成はできなかったけれど、自分が思いもしなかったような意見を友達が言っていて、「確かにそういう考え方もあるかもしれない」と驚きつつ、面白いとも思いました。
そんな矢先、フロリダの事件が起きました。
事件の惨状を伝える記事のほかに、LGBTコミュニティの反応もたくさん記事になりました。
例の友達が、この記事を紹介してくれました。
記事のタイトルをちょっとそれっぽく訳すと、「フロリダ銃撃事件:言葉は選べるが、性的指向は選べないということを学んだフランソワ・オランド大統領」という感じになるでしょうか。
友達は、「もしかしたら自分の考え方が間違ってたのかもしれないや」と言って、これを見せてくれました。
身近なところにゲイの友達や知り合いがいない私たちは、想像で話すしかなかった。だから、お互いに間違ったことを言っていたかもしれません。それにこの記事と違って、自分はゲイであることを「選択」した、という人も、もしかしたらいるのかもしれません。
でも、意見を闘わせたり、改めて考えたり調べたりしたことで、自分の考え方や視野をもっと広くできたと感じました。正直こんなことがなければ、身近ではないLGBTという存在についてそこまで真面目に考えることはなかったかもしれません。
そして、仲のいい友達でも全然違う意見を持っていて、それは普通のおしゃべりの中では気づかないものだということもわかりました。
こういう難しい話題について考えることはあっても、誰かと話すことは避ける人が多い気がします。または、話してみても同意されるだけで話し合いにはならなかったり。
でももし、思ってることがあるならば、たとえそれが多少間違っていたり甘すぎる考え方でも、話してみることがすごく大事だと私は思うのです。
もしかしたらめっためたに言われるかもしれないし、この記事だってボッコボコに叩かれるかもしれません。
それでも話し合うこと、考えることをやめちゃいけない。そうしないと考え方や見方は広がっていかないし、話し合うことを避けていたら、デリケートな問題に対する理解は進んでいかない。
こういうちょっと難しい話を、勇気を持っていろんな人としていけたらいいなぁ、と私は思っています。
そしてボコボコに殴られながら、考え方を大きくしていきたいです。